今年の2月に分析しましたがここ最近大きく下げた
7990 グローブライドの株を分析してみました。
情報は個人で調べた情報ですので参考までにしてください。
投資等の判断はあくまで個人責任でお願いいたします。
下方修正
2023年8月9日に発表されたIRは
2023年4月1日~2023年6月30日の3ヶ月の数値です。
売上高は341億1600万円で1年前の369億7800万円と比べて約7.7%減。
純利益に関しては43億5200万円から約19.3%減の35億1400万円でした。
さらによくなかったのは通気の見通しの下方修正を出したことです。
2023年の4月から9月の上期の見通しを
売上高
765億円→675億円
純利益
70億円→44億円
2023年4月から2024年3月の通期の見通しは
売上高
1360億円→1250億円
純利益
88億円→52億円
なぜこの様な下方修正が起こったかというと
『ポストコロナで経済活動の回復すると思われたが物価高・エネルギー高等の影響やロシア・ウクライナ情勢に起因するインフレで、欧米各国における金融引き締めが長期化したため。またこれまで制限されていスポーツ・レジャーへ分散したことで釣具需要が減ったため』だそうです。さらに人件費等の費用の増加などで利益を減らしてる様です。
他社との比較
ということで、同じ釣具メーカーのシマノも比較してみたいと思います。
シマノは自転車の売り上げが多いので、釣具だけの売り上げにフォーカスしてみると
まずは前年の上半期
2022年1月から6月
542億3500万円
2022年1月から3月
257億6700万円
2022年3月から6月
284億6800万円
そして今年の上半期
2023年1月から6月
売上高580億2700万円(前期比6.9%上昇)
2023年1月から3月
売上高276億7000万円(前期比7.3%上昇)
2023年3月から6月
売上高303億5700万円(前期比6.6%上昇)
という事でシマノさんは2023年の方が釣具の売上が上がっているという事実が…。
純利益も釣具のみで
2022年が113億3500万円
2023年が118億4300万円
4.4%上昇という結果でした。
ただシマノさんはフラグシップモデルの釣具の売り上げが伸びているというIRを2022年に出していたので、コロナでの世界的な釣りブームは去ったものの中・高価格帯の製品の売れ行きが去年同様伸びて売上を伸ばしたのかもしれません。
ただしシマノは全体の純利益は需要低迷により7月25日のIRで上半期に26.5%減少。株価は3%下落しました。
新型コロナウイルス以前
それでは今度はコロナ前のグローブライドの売上高や純利益を見ていきたいと思います。
新型コロナウイルスの影響がまだなかった
2019年3月に出した
2018年4月から2019年3月までの通期では
売上高は878億1100万円
純利益は11億2300万円
下方修正で今回発表した2024年3月通期予想が
売上高は1250億円
純利益は52億円
あくまで今期は予想の数値ではありますが、これが仮に達成できれば、コロナ前と比べるとしっかりと売上、純利益ともに伸びた事になります。
特に売上は2014年から右肩上がりです。
ただし新型コロナウイルスで世界的釣りブームが訪れ、コロナ特需があった為に2022年、2023年と売り上げが伸びて、2024年は売り上げを落とす予想、さらには下方修正に至った。という強いマイナスのインパクトを株主に与えて株価の下落を招いてしまったのではないでしょうか。
そして純利益も
綺麗にとは言えませんが、右肩上がり気味に伸びてはきています。
アジア・オセアニア
今度は地域ごとの売上を見ていきます。
2022年の4月から6月までの売上は
日本が225億7700万円
米州が42億300万円
欧州が46億1500万円
アジアオセアニアが55億8300万円
2023年の4月から6月までの売上は
日本が194億2700万円↓
米州が37億5400万円↓
欧州が41億8100万円↓
アジア・オセアニアが67億5300万円↑上昇
ここからも全体的に売上は下がっているもののアジアオセアニアはその中でもまだ伸び続けています。
アジア・オセアニアの過去5年、年間の売り上げで見てみても
2019.3 119億7800万円
2020.3 133億3200万円
2021.3 164億700万円
2022.3 218億9400万円
2023.3 301億18200万円
かなり強く成長しているのがわかります。
今後もアジア・オセアニアの売上がグローブライドにとって重要ですね。
ただしこのアジア・オセアニアがどのような国で売上を伸ばしているかが具体的にはわからないので、少し不安ではあります。特に最近不動産バブル崩壊や少子高齢化で騒がれている中国の売上がどのように影響してくる注意が必要ですね。
配当金
配当金は9期連続増配をしていて
2023年は年間60円で配当性向は15%
2024年の予想は年間70円で配当性向は高くなると思いますが
2023年3月の時点で
営業キャッシュフロー41億5800万円
現金等キャッシュフロー121億700万円
と余裕があることや
PBR0.89倍
自己資本比率43.4%
この辺りからも配当金は予想通りではないかと推測されます。
まとめ
8月9日に下方修正はあったものの2024年3月通気の予想は
売上高 1250億円
営業利益 75億円
経常利益 76億円
純利益 52億円
あくまで予想ですが、としっかりと利益を出す予想ですので、市場は思ったよりも下に反応したものの個人的には下げすぎかなという印象です。この市場と評価と会社の実態とのギャップが株式投資のチャンスになればいいなと思っています。
1株利益 226.37円
PER 8.6倍
でこちらも予想ではありますがかなり割安水準にも感じられました。
さらに大商いを伴う下落したのでこの辺りがボトムかなという見方もできるかと思います。ただし2250円あたりの価格帯での出来高が多い一目均衡の雲もありますのでここを抜けるには相当なサプライズがないと難しいのではないかと思いました。
最後に釣りというジャンルは万人受けするものではないですが、グローブライドにしか創れないモノ、グローブライドにしか描けないような発想で日本が誇るものづくりの会社としてこれからも世界に展開して行って欲しいと思います。
情報は個人で調べた情報ですので参考までにしてください。
投資等の判断はあくまで個人責任でお願いいたします。
参考資料
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